ヨガは屈筋と伸筋のシーソーゲーム

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屈筋と伸筋のアンバランスは骨盤の正常位置を歪める

筋肉には、関節を曲げる働きがある屈筋と、関節を伸ばす働きがある伸筋とがあります。

体幹や下肢の屈筋と伸筋のバランスが崩れると、骨盤の正常な位置が崩れて、腰や膝などの様々なところに痛みが生じます。

例えば、体幹の伸筋である背筋と股関節の屈筋である腸腰筋が固くなると、骨盤が前に倒れて(前傾し)、軍人型のでっちり体型になります。

一方、体幹の屈筋である腹直筋と股関節の伸筋であるハムストリングスが固くなると、骨盤が後ろに倒れ(後傾し)て、猫背の原因となります。

これを矯正するためには、固くなった筋をストレッチで伸ばし、弱くなった筋を鍛える、アメとムチ戦法をとることはすでにみてきました。

ヨガのポーズはシーソーゲーム

ヨガのポーズの練習を行うときは、身体のバランスをとるために、大事な約束事があります。

●前屈のポーズの後には後屈のポーズをとる。
●ポーズは必ず、左右行う。

前と後ろ、右と左のバランスを保つためには、とても大切なことですね。

すなわち、前屈しているときは、腹筋群が緊張し、背筋群が伸ばされる。後屈の場合は、背筋群が緊張し、腹筋群が伸ばされる。

側屈や回旋をしているときは、一方の筋肉は緊張しているが、他方は伸ばされる。

まるで、シーソーゲーム。一方に傾いたと思ったら、次は他方に傾いて常にバランスが保たれる。
だから、ヨガのポーズを練習しているだけで、自然と身体のバランスが整えられるんです。

この手法が、今から5000年ほど前にあみ出されていたなんで本当に驚きですね!
その究極の美しさの結晶が、ダウンドッグとアッパードッグです。

ダウンドッグ(下向きの犬のポーズ)

お馴染みの下向きの犬のポーズ。正式名はアド・ムカ・シュワナアサナ。犬が前足をふんばって、伸びをしている姿に似ていることから付けられた名前です。

このポーズにより、腹部の筋肉は締められ、強くなります。一方で上体が十分に伸ばされるので、上体の血行がよくなり、脳細胞が若返ります。

また、肩甲骨の動きをよくするので、肩関節周囲炎(五十肩)の方にはおすすめです。

アッパードッグ(上向きの犬)

上向きの犬のポーズ。正式名はウールドワ・ムカ・シュワナアサナ。犬が頭をそらして伸びをしている姿に似ていることから、この名前が付けられました。

首を伸ばして頭を後ろにそらすため、背中の筋力が強くなります。一方で胸が広がるので、呼吸が楽になり肺の弾力性が増します。

骨盤まわりの血行を促進する効果もあります。

太陽礼拝は究極の完成形

ハタヨガの実践において、必ずと言っていいほど行われている太陽礼拝(スーリヤ・ナマスカーラ)。

この太陽礼拝という一連のポーズの流れの中には、ダウンドッグとアッパードッグが組み入れられています。体幹の屈筋と伸筋の絶妙のバランスゲームが、この連続した動作の中に凝縮しているんです。ヨガの実践を続ければ続けるほど、その完成された美しさに感動します!

このブログに目を通していただいている皆さんも、この美しさを一緒に体験してみませんか?
これをマスターすれば、一生の財産になりますよ!
太陽礼拝を実践したい方は、是非こちらから登録をお願いします。

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