長時間の同じ姿勢は要注意

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現代人は動かない

大昔の狩猟時代。人間は一日中狩りをして、獲物を追いかけていました。
その次に来る農耕時代。人間は一日中、畑作業で身体を動かしていました。
18世紀半ばから19世紀にかけて起こった産業革命により、科学技術が飛躍的に発展し工業が中心の社会へ。機械化が進みましたが、まだまだ人間の肉体労働が必要とされました。

そして今や、情報・知識・サービスが主流の脱工業化社会が到来し、一日中机に座って事務作業をする人の割合がぐっと増えました。

人間が肉体労働から解放されると、またまた新たな問題が発生。
長時間動かずに同じ姿勢をとり続けると、特定の部位の筋肉が固くなります。これをそのまま放置していると、異常姿勢となり身体の歪みをもたらします。これが、腰痛や肩凝り、神経痛等をひきおこし、さまざまな不調の原因となるのです。

なんとなく最近、身体の調子が悪い方。長時間パソコン作業をしているとか、長時間立ちっぱなしの生活をしているとか、思い当たることがありませんか?

長時間パソコン作業を続けると

長時間、机に座ったままパソコン作業をしていると、背中が丸まり、肩が前に巻き込まれてきます。頭の位置が前に移動し、顎が突き出て首の後ろの筋肉が短縮して固くなります。

ねこ背で頭が前に出ると、頭の重みで頸椎の前弯カーブがなくなり、ストレートネックになります。

また、股関節が常に屈曲位にあるため、股関節を曲げる筋肉である、腸腰筋や大腿直筋が固くなり短縮します。この筋肉が短縮したまま立ちあがると、その付着部が骨盤の前側にあるため、骨盤を前傾させて腰椎が過度に反らされます。これが、軍人型のでっちり姿勢です。

この姿勢では、股関節を伸ばす筋肉であるハムストリングや殿筋が伸ばされて弱くなります。

長時間立ちっぱなしでいると

次に、腰が反りお尻を突き出した軍人姿勢のまま、長時間立ちっぱなしでいるとどうなるでしょうか?

腰椎の前弯がどんどん強まり、腰部の脊柱起立筋が緊張して固くなります。腰を丸めたときよりも腰を反らしたときに痛みが生じるのは、このためです。
長時間の座りっぱなしの生活習慣が、立ち上がった時にも身体に悪影響をもたらすのです。

アメとムチで異常姿勢を改善

これは異常姿勢のほんの一例ですが、これを改善するためには、固く短縮している筋肉の柔軟性をあげる一方で、弱くなっている筋肉を鍛えることにより、骨の配列を本来の正しい位置に戻してあげることが必要となります。

例えば、ねこ背で頭部前方位の場合は、固くなっている胸と首の後ろの筋肉を伸ばし、弱くなっている背中の下部と首の前の筋肉を鍛えます。

胸筋・首の後ろの筋肉⇒ストレッチ(アメ)!

背中(下部)の筋肉・頚の前の筋肉⇒鍛える(ムチ)!

軍人型でっちり姿勢の場合は、固くなっている腸腰筋、大腿四頭筋、腰部の筋肉をストレッチし、弱くなっているハムストリングと殿筋を鍛えればいいわけです。

腸腰筋・大腿四頭筋・腰部脊柱起立筋⇒ストレッチ(アメ)!
ハムストリング・殿筋⇒鍛える(ムチ)!

ヨガのポーズで筋力強化&柔軟性アップ

でも、どの筋肉を鍛えて、どの筋肉をストレッチするのか、なかなかわかりづらいですよね。そこで役に立つのがヨガのポーズ。

例えば、皆さんお馴染みのアッパードッグ。正確には、ウールドバ・ムカ・シュワナアサナ。

これは、固くなっている胸の筋肉を広げ、弱くなっている背中の筋肉を強化します。太腿の全面の筋肉は伸ばされて、後面の筋肉は鍛えられます。
長時間のパソコン作業で、座りっぱなしの時間が長い現代人にはおすすめです。

ダウンドッグとアッパードックだけでも、毎日習慣的に実施すれば、全身の筋肉が程よく調整されて、筋肉の緊張と弱化からくる異常姿勢を改善することができます。

座りっぱなしの時間が長い人にとっては、健康管理のためにヨガが必須!
さあ、今日から始めましょう!

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