ヨガで腰痛対策

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腰痛は誤った姿勢から

慢性的な腰痛でお悩みの方が何と多いことか!
治療院で治療を受けて、一時的に症状が緩和されても、しばらくするとまた元の状態にもどってしまうのが腰痛の厄介なところですね。

それもそのはず!腰痛は誤った姿勢が原因で発生するため、その再発を防止するには、根本原因を取り除かなければなりません。すなわち、体幹部の安定性を向上させて、正しい姿勢に戻す必要があります。

姿勢安定のメカニズム

人間の姿勢の安定に重要な役割を果たしているのが脊柱の安定性です。脊柱は椎骨とよばれる骨(頸椎・胸椎・腰椎)が縦一列に積み木のように並んでいます。

そこで、この積み木が崩れないように、靭帯や筋肉、筋膜(筋肉を包んでいる膜)が頑張って、外側からがっちりと脊柱を固定しています。その中でも、特に重要な役割を果たしているのが、椎骨及びその周辺に付着しているコア筋(ローカル・マッスル)です。

皆さんがじっと動かないときでも、常に姿勢を安定化させるために働いている縁の下の力持ち。コア筋の力が衰えると、姿勢の安定性が崩れて様々なところで障害がおきてきます。

体幹を取り巻くコルセットを攻めろ

腰部に位置する代表的なコア筋には、腹横筋、多裂筋、腰方形筋があります。これらの筋は腰椎の周りをぐるりと取り囲んで安定性を確保するコルセットです。

特に腹横筋―多裂筋―胸腰筋膜で構成される円柱状の筒を深層筋―筋膜コルセットと呼びます。

この円柱の背面が多裂筋、前面と側面は腹横筋、上面は横隔膜、下面は骨盤底筋群です。腹横筋が両側で収縮し、同時に多裂筋が収縮することで腹圧が上がり腰椎の安定性が向上します。

このとき、この機能が十分に発揮されるためには、上面の横隔膜と下面の骨盤底筋群がしっかりと働いていなければなりません。

圧力鍋を使って料理をする場合、しっかりと蓋をしなければならないのと同じ。底に穴が開いていたり、蓋がしてなければ、せっかくの熱がすべて逃げてしまいます。

ドローイング・インでコルセットを締める

上と下からがっちりと蓋をした状態で、腹横筋を収縮させるデクニックがあります。これが、体幹トレーニングで行うドローイング・イン(腹壁を引きながら行う複式呼吸)です。

では、さっそく一番簡単なドローイング・インから始めてみましょう!

まず、仰向けに横になり、両方の膝を立てます。
両手の親指と人差し指で三角を作り丹田(へその下3寸のところ)に手を当てます。または、手で頭の後ろを包みます。
息を吐きながらおへそを脊柱の方向にゆっくりと引き込み、この状態を10秒間保持します。
保持しているときは、呼吸を止めないように注意して下さい。
息を吸う時には横隔膜を引き下げ、骨盤底筋群をぐっと引き締めるよう意識します。

これを1セットとして10セット行います。
お腹のまわりのコルセットの作用で、腰椎が安定し、腰痛にはとても効果があります。

ヨガ式ドローイング・イン

ドローイング・インは体幹強化のためのテクニックですが、ヨガのポーズでは、この状態を常に保持します。これを専門用語でバンダ(身体の封)といいます。
ハタヨガでは、このバンダが効いているかどうかが、とても重要なんです。


さらにバンダは、単に体幹部のコルセットを締めるだけでなく、身体の中に取り入れたエネルギーをロックして、循環させるというとても重要な働きがあります。

バンダが効いていなければ、だだのストレッチ!ヨガは体幹トレーニングやストレッチよりもすごいんです!これについては、またの機会に解説することにします。

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